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[Taka-Talk]それぞれに・・・

先日、「インプロでタップを踊れる様になりたい!という方々へ!」という投稿をしましたが、インプロにはインプロの、振り付けモノには振り付けモノの魅力があると同時に、それぞれに難しさがありますので、その事について書こうと思います。

まず、インプロは、アカペラでパフォーマンスする事もありますが、基本的には、ミュージシャン(ジャズに限らず)とのコミュニケーションや展開の妙を楽しむ(楽しんで頂く)パフォーマンスになり、とてもスリリングかつエキサイティングですが、その反面には、どう転ぶか不安定な危うさが伴います。

ちなみに、僕がやってるジャズタップもインプロで踊るワケですが、ジャズに特化したジャズ演奏としてのタップダンスであり、そもそもジャズ演奏にはルールやセオリーが存在するので、それらを理解し踏まえて踊れば、縛りの少ない自由なインプロに比べると、安定性があると思います。

全てが自由なパフォーマンスは、凄く多くの引出し(ボキャブラリー)や卓越したコミュニケーション能力を持ってないと出来ないので、とても難しいんですよ。

また、インプロは、{行き当たりばったりでテキトーなパフォーマンス}でも{練習時間の要らないパフォーマンス}でもなく、一つ一つのステップの仕組みや、ムーヴメント、サウンドを含めた知識や技術を学び、練習して来たからこそ即興で出来る自己表現なんです。

次に、{振り付けモノ}のお話しをさせて頂きます。

振り付けモノは、主にCD等、予め用意しておいた音源を使ってパフォーマンスするのが主流であり(稀に細かくアレンジされたミュージシャンとの生演奏である場合もあります)、考え抜かれた発想や緻密な計算の上で成り立つモノで、パフォーマンスをする際、好不調の差が少なく安定性を保てます。

また、振り付け師によっての特色が色濃く出易いと言えますが、ダンサーは、その作者の意図や思惑を感じ取る必要があり、簡単ではありません。

それから、ソロで踊る場合は、自らで振り付けて踊る事が多いと思いますが、僕の場合、ちょっとやっては作り直し、ちょっとやっては変更するという風になってしまったり、折角作り直したのに、結局一番最初に作ったモノになってしまう事も少なくなく、たったの8小節に4~5時間掛かる事もありますよ。(笑)

でも、色々と考え工夫しながら作ってる過程は楽しいし、費やした時間や労力はインプロで踊る際の礎になってると思います。

時々、振り付けよりもインプロの方が難しいと思ってしまう方々が居ますが、双方は過程や手法が異なるだけで、どちらも簡単ではないと思います。

尤も、インプロは自らで振り付けが出来る様にならないと、踊れるモノではないので、ある段階までは「インプロの方が難しい!」と感じてしまうのも無理はありませんけどね。

つまり、インプロも振り付けモノも、突き詰めて行けば簡単ではないんですよ。

行き詰まったり、壁にぶち当たった方々は、踊りたい曲を聴き込んで振り付けをしてみると道が拓けて来ると思いますよ。

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