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[Taka-Talk]インプロを教わりたい!

僕はタップシューズとフロアを楽器にジャズを演奏し、踊るジャズタップダンサーなので、時々「インプロを教わりたいんですが、教えて頂けますか?」と頼まれたりしますが、教えられないんですよね。

それは、{教えたくないから}ではなく、{教えられないから}なんです。

僕は、ジャズを演奏するワケですから、当然ながら即興・・・つまりインプロで演奏してるワケで、「Taka(川村)なら教えられるだろう!」とお考えになるのも理解出来ますが、インプロって{個々が即興で行う自己表現}なので、誰も教える事は出来ないんです。

ちなみに師であるJimmy Slydeからも、インプロを教わった事はありません。

では、なぜインプロで踊れる様になったのか?という事になりますが、それは{方法論}を学んだからです。

と書くと、「あれっ?やっぱり教えられるって事じゃないの?」と思われるかもしれませんが、厳密に言えば、学んだのは方法論だけなんです。

では、その方法論とはどういうモノなのか?という事になりますが、その方法論を書く前に、インプロとはどういうモノなのか?という事についてご説明させて頂かなければご理解頂けないと思いますので、その事から書かせて頂きます。

まず、{インプロ}とは、英語では{improvisation}、ラテン語の{自由に}を意味する{ad libitum}から由来する略語である{ad-lib(アドリブ)}という音楽用語と同じです。

また、このアドリブという言葉は、近年では、{咄嗟に出す表現}として音楽に限らず、演劇やコメディでも使われてますから、何となくお分かり頂けると思いますが、基本的な知識や技術を持った上で即興で行われる表現であって、{思いつきのデタラメ}ではありません。

タップにおいては、{即興で振り付けをしながら踊る}という事になり、ジャズタップにおいては、更に{ジャズを演奏しなが踊る}という事が必要不可欠になります。

というワケで、その方法論を段階的にご説明させて頂きます。

①身体の動き(ムーヴメント)や、音(サウンド)をコントロールしながら{振り付けモノ}を踊れる様になる事

②自分自身で振り付けが出来る様になる事

③瞬時に振り付けが出来る様になる事

④瞬時に振り付けたモノを体現化出来る様になる事

この4つのプロセスが必要不可であり、それが出来てない段階でのインプロと称するモノは、デタラメでしかないんです。

ですから僕は、「インプロで踊りたい!」と仰る方々に、このプロセスを踏む事をお伝えするだけで終わってしまうんですよ。

簡単に言ってしまえば、{インプロは振り付けモノの延長線上にあるモノ}ですから、まずは{振り付けモノをキチンと踊れる様になる}って事からですね。

ご理解頂けましたか?

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