[Taka-Talk]生涯現役
本国アメリカで輝かしい実績を携えて、約50年前に来日したのをきっかけに日本に移住して以来、約40年に渡り日本で活躍されたジャズヴォーカルDOLLY BAKERが、今年の4月に92歳で他界されました。
24歳の時に渡米し、帰国後間もなかった20年前の僕は、南青山にあるBody&soulに演奏を聴きに行き、DOLLYの素晴らしい歌声にスッカリ魅了されてしまいました。
当時の僕は、いつ何処でもタップを踊れる様に、合成樹脂で出来たウッドカーペットを持ち歩いてたんですが、それを見たDOLLYは「これは何?イタリアンブレッド?」と気さくに話し掛けて下さり、僕がタップダンサーだと知ると「じゃあ、一曲一緒にやりましょう!曲は何が良い?」と聞かれ、踊らせて貰って以来、事ある度に声を掛けて下さる様になり、可愛がって貰いました。
その時に声を掛けて下さらなければ、ジャズタップダンサーとして活動してる今の僕は居ないかもしれないワケで、僕にとってジャズの母なんです。
昨日は、そのDOLLYが日本に住んでた40年間に渡り所属してた音楽事務所のオーナーであり、音楽パートナーだった重鎮のジャズヴォーカル澤田靖司さんを筆頭に、Ali’s lamplightの有福さん、そして、僕のライブにも良く来て下さる若山さんの主催で、DOLLYを偲ぶ追悼ライブが、青山のJazz birdで開催されましたので、僕も参加して来ました。
追悼ライブは若山さんの挨拶で始まりましたが、その挨拶の中でDOLLYの闘病中のお話があり、亡くなる一ヶ月前に病室で唄った{What a wonderful world}が紹介されました。
若山さんのHPでその時の様子がアップされてるというので、覗いてみると92歳という年齢や病中とは思えない程に伸びやかに唄うDOLLYの姿に生涯ジャズヴォーカルであった生き様に、「僕もこうありたい!」とジャズタップに対する想いを強くしました。
尚、この動画は、若山さんのHPの{ドリー・ベーカーを偲ぶ会開催}というページの最後にアップされてるので、興味のある方は覗いてみて下さい。
若山さんのHPアドレス http://ozsons.jp/jindex.htm
我が師匠、JIMMY SLYDEも亡くなる直前までずっとタップダンサーでしたが、JIMMY然り、DOLLY然り、本物と称される方々は生涯現役なんでしょうね。