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[Taka-Talk]振り付けとコンビネーション ステップの違い

先月から今月に掛けて、大阪、兵庫、東京の3箇所で、僕の{振り付け}を題材にしたワークショップを開催しましたが、その事についてご質問がありましたので、書く事にしました。

まず、ご質問にあった文面の一部を抜粋して紹介し、その説明をさせて頂きます。


ところで、先日、ワークショップのお知らせを頂いた時に、そのワークショップの応用クラスの内容の説明として{コンビネーション ステップではなく振り付けモノです。}と書かれてたので、どういう違いがあるのかを知りたくて、凄く受けてみたかったんですが、「ちょっと難し目」と書かれてたので、勇気が出せずに受けられませんでした。

受講してないのに、質問するのはどうなのか?とも思ったんですが、具体的にどういう違いがあるんでしょうか?

差し支えなければ、教えて頂けませんでしょうか?


というワケで、ご説明させて頂きます。

まず、{振り付け}と{コンビネーション ステップ}の違いですが、振り付けとは、披露する事を目的に、T・P・Oに合わせて作られるモノであり、コンビネーション ステップとは、文字通り、色んなステップのパターンの組み合わせで、必ずしも披露する事だけが目的というワケではない、と解釈して頂ければ…と思いますが、分かり難いですかね?

例えば、コンビネーション ステップ(ピースとも呼ばれる)は、基本的に特定の曲や演奏に合わせて作られるモノではなく、披露する事や上達する事を目的に作られたステップパターンの事で、有名なモノに、{シム・シャム・シミー(俗に言うシムシャム)}や、{ボウ・シット・コーラス(俗に言うB・S コーラス)}や、バンボリーナがあります。※エクササイズ ステップと呼ばれる練習用のステップもこの中に含まれます。

また、これらのステップは、演奏のビートやテンポによって、リズムやフレーズ、そしてステップ自体も変わる事があります。

次に、振り付けですが、基本的に披露する事を目的に作られるモノであり、作る人(振り付け師)の音楽感や表現方法に基づいて踊るモノですが、細かい表現方法は場合によって、踊る人の感性に委ねられる事もあります。

この文章では、良く分からないかもしれないので、例を挙げると、振り付ける人と踊る人が異なる場合や、振り付ける人を含め、踊る人が別に存在する場合は・・・

①サウンド(音の音色やアクセントや間)や、ムーブメント(身体の動きや向き)等の全て、振り付ける人の意向に添って表現するモノ

②リズムやステップは振り付ける人が作ったモノだけど、サウンドやムーブメント等、踊る時の感覚や表現方法は、踊る人の感性に委ねられるモノ

があるんです。

ちなみに、僕が振り付ける場合は、アマチュアの方々に対しては①に、プロの方々に対しては②にしてる事が多いですね。

あと、振り付けに関しては、実際には、既成のステップの羅列をしてるだけなのに、{振り付け}としてる方々もいて「いやいや、それはステップの羅列でしかないから、振り付けじゃないよ!」と思う事も少なくありません。

振り付けを出来る様になる為には、ステップや音楽に対する知識が必要になるんです。

また、それらを身に付ける為には、多くの時間を掛けて学び、練習し、他人の振り付けを観たり、経験する事が大切で、簡単ではありません。

ただ、振り付けを出来る様になるまでの段階として、既成ステップの羅列になってしまうのも当然で、試行錯誤しながら作ってみる事も良い事だと思います。

そういう僕も、今でこそ振り付けをしてますが、一昔前までは、ステップの羅列にしかなってなかったと思います。

ご理解頂けましたでしょうか?

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