Taka-Tone

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[Taka- Talk ]好きでやってる事ですから。

何か特別に慌ただしかったワケでも、暇を持て余してるワケでもありませんが、最近は書けてなかったコラムを久々に書きます。

今回のコラムは、タップシューズ作りを依頼されたある方から「Takaさん、何の得にもならないのに、丁寧に作って下さってありがとうございました。」という御礼状を頂きまして、返礼の意味も含めて書く事にしました。

確かに、僕はタップシューズ作り(タップスの取り付けや加工)にあたり、ほぼ材料費しか貰ってないので、金銭的には、得にはなってないんですが、僕自身がタップを探究してるのと同様に、好きでやってる事なので、楽しいし、喜んで頂けると嬉しくなっちゃうんですよね。

例えば、男性だったら経験があると思いますが、プラモデルを作る時、シートから丁寧に取り外して余分な部分にヤスリを掛けて削ったパーツに、色を付けて、組み上げて行くって楽しいじゃないですか!

夢中になり過ぎて、話しかけられても全然気が付かなかったりしましたよね?

タップシューズ作りは、それに似てると思いますが、機能性も重要になってくるので、もっと楽しいんですよ。

あっ!一昔前、プロ野球選手が集中力を高める訓練として、焼き物作りに取り組んでたりしてましたよね。

多分、あの感じにも近いかもしれませんね。

タップの練習や振り付けをやってると煮詰まって来る事も少なくなく、そんな時のタップシューズ作りは、絶好の気分転換になるし、出来上がったシューズを見て(履いて)喜んで貰えると僕も嬉しくなるんですよね。

ただ、僕が端正込めて作った以上、永く使って欲しいという気持ちが強く、手入れ方法についても厳しく指摘したりするので、僕の目に触れる事が分かってる時は、ちゃーんと靴磨きをして来ますよ。(笑)

あと、「靴磨きをすると、フロアが滑る様になって、他の方々に迷惑を掛けてしまうから、靴磨きはしない。」という方がいますが、それは大きな間違いで、ちゃんとした靴磨きをしてれば、「ワックスがフロアについて滑る」なんて事は無いんです。

そう思ってる方は、ちゃんとした靴磨きの方法をご存知ないんですよ。

そこで、靴磨きの方法をお伝えしておきますね。

①まず、汚れおとし用の{馬毛ブラシ}を使って、シューズに付着した埃を丁寧に落とします。

②次に、{汚れおとし用のクリーナー(ローションタイプでもクリームタイプでも可)}を使って、シューズのトップス(表の革の部分)の汚れを落とします。

③汚れを落としたら、シューズのトップス全体に、ヨウジと呼ばれる小さいブラシを使って、靴墨を薄く満遍なく塗り広げ、その靴墨が乾いてしまう前に、手早く{豚毛ブラシ}で磨きます。

((注))この時の靴墨とは、俗に{shoes cream}と呼ばれるモノや固形状のパテの事であり、見た目だけを良くする事を目的にした{リキッドタイプ}のモノの事ではありません。
尚、リキッドタイプのモノの多くは、革靴にペンキを塗ってる事になり、革が呼吸出来なくなって死んでしまう事もありますからご注意下さい。
また、固形状のパテは比較的安価ですが、乾き易いという欠点があるので、shoes creamの方をお薦めします。

④豚毛ブラシを使って磨き上げたシューズに霧吹きを使って水を薄く吹き付け、乾いた柔らかい布を使って、水分と一緒に余分な油分を拭き取ります。

((注))フロアが滑る様になるのは、この余分な油分の拭き取りを怠ってるという事です。

⑤最後にシューミットと呼ばれる磨き上げ用の布を使って磨き上げれば完成です。

ちなみに、僕のお気に入りのshoes creamは、SAPHIR (サフィール)社の蜜蝋入りのモノですが、コロンブス社のレザリアンは光沢が出し易いので、用途に応じて使い分けてますよ。

添付した写真は、上段が汚れおとし用のクリーナー(左がジュエル社のヴィオラ、右がコロンブス社のレザリアン)、中段がshoes cream(左がサフィール社のビーズ ワックス ファイン クリーム、右がコロンブス社のレザリアン ゴールド)、下段がシュー ミットとヨウジです。

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