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[Taka-Talk]ゴールデンウイークが終りますね。

今日で、大型連休だったゴールデンウイークが終わりますね。

皆さんは楽しめましたか?

僕は毎年、春のライブツアー終了後からゴールデンウイークに掛けて約2ヵ月間は、極僅かな数のプライベートレッスンと月一のワークショップを除き、ステージイベントといった営業の仕事は殆ど受けず、色々なステージを観たり、ワークショップに参加したり、タップシューズのメンテナンスをしたり、秋のライブツアーの日程や会場のプランニングをしたり、オマケにプチ東京観光をしたりで、鋭気を養うの充電期間です。

東京に住んでるのに東京観光?と思うかもしれませんが、この時期は僕の出身カンパニーでもあるJAM TAP DANCE COMPANYの公演に合わせて、金沢でタップを教えてる僕の彼女(TAP INN金沢主宰)とご両親が東京に来るので、レンタカーを借りて、空港への送迎、数日間のどれかでステージを観て、前後に東京観光をするのがここ数年間は恒例になってるんですよね。

去年は東京タワーに行ったので、今年はスカイツリーかな?と思ってたら、ご両親が『皇居の二重橋を見たい!』と仰るので、二重橋、楠正成像等、皇居外苑辺りを歩いたり、東京駅周辺を散策しましたが、東京駅の新しい駅舎やリニューアルしてKITTEと呼ばれるテナントビルに変貌を遂げていた郵便局(あっ!今は郵便局とは呼ばないんですよね?)の展望デッキから東京駅の丸の内側を眺められる様になってたり、駅舎の南北にある吹き抜けを見たり、旅好きな僕としては楽しくリフレッシュ出来ましたよ。

ちなみに、事前に申し込んでおくと、皇居の中にも入れるみたいなので、来年は皇居の中かな?と思ってます…が、ご両親に採用されるかどうか?(笑)

…と観光の話ばかりしてても、ただの身内話になるので、タップの事を書くと、今年も複数のタップステージを観に行ったり、ワークショップを受けたりで、『ヤッパリ凄いなぁ!』『うんうん、ナルホド!』『おっ!そう来たか!』『へぇーっ!こんな風にも出来るんだ!』と感心したり、『あちゃちゃ…。』『痛たたたっ…。』『あーぁ…。』『やっちまったな!』とか落胆したり、良くも悪くも多くのを感じ、得られるモノが沢山ありました。

勿論、それらには、前者の様に《刺激を受け、自分自身のボキャブラリーとして取り入れべきるモノ》もあれば、後者の様に《良くない点を踏まえ、そうならない様に回避すべきモノ》もありますが、自分自身を高めて行く上で、どちらも勉強、そして参考になるんですよね。

まぁ、回避すべきモノについては、僕自身がそうすれば良い事なので、あえて書きませんが、幾つかのステージを観て、とても好印象だったモノ、刺激を受けたモノを挙げたいと思います。

まず、4月13日に観た【ナショナルタップデイ】のステージです。

このステージは、タップダンススタジオに通うアマチュアダンサーをメインに数名のプロタップダンサー達が出演し、盛り上げる日本最大のタップフェスティバルですが、プロダンサー達がレベルの高いパフォーマンスをするのは当然の事なので今回はあえて書きませんが、今回特筆するのは、プロタップダンサーの【浦上雄次】君が作ったアンサンブル作品です。

このアンサンブル作品には、浦上君も出演しましたが、要所要所で全体をシメる事はしても、彼自身、自分が目立とう!と出過ぎる事もなく、『出演者全員で一つの作品を作り上げた!』という感じで素晴らしく、思わず唸りましたよ!

流石!浦上君でした。

いやーっ!素晴らしかったです。

次に、4月28日に観た【JAM TAP DANCE COMPANY】のステージです。

このステージは、過去に僕の師匠でもあるジャズタップマスター【JIMMY SLYDE】を4回も呼んだ事のあるカンパニー(僕の出身カンパニーでもあります)の公演で、振付・演出を担当する【加藤邦保】先生は、このカンパニーの母体である【STUDIO TAP IN】(旧TAP INN)の主宰者であり、僕の日本での先生でもあります。

先に述べた通り、僕の彼女とご両親はこのステージを観る為に上京し、余った時間?で東京観光をするワケです(笑)が、近年は、僕にとって妹分の【宇川彩子】(今回は出産の為に出演してませんが)、今やJAMの看板?となった後輩の【白川希】さん、JIMMYを呼んだ公演にも出演してたSAROこと【横山貞大】君達をメインに、TAP INでタップを学ぶ生徒さん達が、その日だけはプロとして舞台に立ち、加藤邦保先生のアンサンブル作品やソロ作品を披露するステージですが、僕も過去には、この公演に出演し、プロとして舞台に立つという経験を積み、技術のみならず、人前で踊る上での意識の持ち方や責任感等、多くを学びました。

加藤先生のアンサンブル作品の素晴らしく、このカンパニーの売りでもありますが、今回特筆するのは、カンパニーの出身者でもあり、久々にソロダンスを披露した後輩のタップダンサー、カト忠こと【加藤忠】君のソロパフォーマンスです。

彼は近年は、僕の古くからのタップ仲間であり、タップダンススタジオ【STUDIO GAMBA】を主宰するタップダンサーの【橋本祥】さんとコンビを組み活動する事が多いんですが、昨年末に加藤先生が、彼が踊るソロパフォーマンスを観て、出演オファーをしたそうです。

日頃身内には厳しい加藤先生がオファーしただけあって、これまでに観た彼のパフォーマンスの中では、音色や音楽性等、一番良かったですよ!

ちょっと厳しい事を言えば、ムーヴメントとか、衣装の着こなし方法をもっと意識した方が良いなぁ…(笑)

でも、確実に進歩してたし、今後の可能性を感じるパフォーマンスは、本当に良かったですよ!

近年の彼は、ずっと伸び悩んでたので、ああいう進歩を見ると、嬉しくなります。

あっ!白川さんもアステアの世界ではなく、新境地に挑戦してて、良かったですよ!

最後に、一昨日はワークショップに参加し、昨日はステージを観に行った【東京インターナショナルタップフェスティバル2013】です。

このフェスティバルは、ゴールデンウイークの数日間に渡り、海外から招いたプロタップダンサー達のワークショップが受けられたり、ステージを観る事が出来るフェスティバルで、TAP INの先輩であり、現在はタップダンススタジオ【ARTN】を主宰する【みすみSmilieゆきこ】さんと、タップダンスチーム【SOUND OUT】のメンバーとして活動している【PORI】君がプロデューサーを務めています。

また、このフェスティバルは、2009年から始まったモノで、とても新しいイベントですが、タップフェスティバルとしては、最もレベルの高いパフォーマンスが観れるステージではないか?と思います。

まず、今回の海外からのゲストは、2009年当初から全ての回に呼ばれてるLady Diこと【DIANNE WALKER】、Rumba Tapという独自のスタイルを確立した【MAX POLLAK】、彼のカンパニーでも活躍する【CHIKAKO IWAHORI(岩堀親子さん)】、【LYNN SCHWAB】の4名でした。

LYNNとは初対面でしたが、DIANNEやMAXとは20年前に知り合い、何度となく同じステージに立ってたし、CHIKAKOさんとも同じ頃に、僕にとって弟分のSAMこと【清宮悟】を通じて知り合いましたから、僕にとってDIANNEは姉であり、MAXは弟であり、CHIKAKOさんは妹の様な存在なんですよ。

LYNNはその頃、【BARBARA DUFFY】のカンパニーに居たみたいですが、僕は接点が無かったんですよね。

でも、今やニューヨークで大人気の先生で、Rumba Tapのメンバーとして活動してるんですって!

僕は4日のDIANNEの初級クラス一つだけの参加でしたが、DIANNEのクラスの全てに参加してる方や、DIANNEのクラスに限らずほぼ全てのクラスに出てるというツワモノも居て、彼女達のタップに対する意欲の強さを感じて刺激を受けましたよ。

まぁ、僕は金銭的に余裕があったとしても、頭や体力が追いつかないので、流石に全クラスは受ける事はないですけどね。

ちなみにDIANNEのクラスの内容がどうだったか?というと、ステップ自体は、彼女が【LEON COLLINS】から受け継いだエクササイズステップを題材に進行してました。

これはあくまでもタップを踊れる様になる為の題材であり、彼女が伝えたい事は下記の様な事でした。

『ステップを覚えて踏みさえすれば良くなるワケではなく、明確に、自分の言葉として表現出来る様になる事が必要で、その為には、まず正確なリズムやステップの順番、アクセントを含む音の流れを理解して、ゆっくりしたテンポで練習する事が必要であり、練習とは一人でやるモノだ!』という事で、『うんうん。JIMMYからもそう教わったし、僕もそう伝えてると思う!』と一人で納得してましたよ。(笑)

それにしても、DIANNEにかかるとエクササイズステップも彼女の歌や言葉といった身体表現になってるんですよね。

ステップを数多く覚えたとしても、誰しもがそう出来るモノではなく、世界中でも数えられる程しかいない本物のタップダンサーです。

そして昨日は、ステージを観ました。

今回も、国内外のタップダンサー達が素晴らしいパフォーマンスをしたモノも多くありましたが、色々書くとブレるので、特筆するのはやっぱりDIANNEのソロパフォーマンスにします。

JIMMYやDIANNE、そして僕達の様に即興で踊るジャズタップダンサーは、ダンサーもミュージシャンも技術面だけじゃなく、互いに瞬時のコミュニケーションや判断力が必要不可欠で、双方でそれを意識出来ないと、チグハグになってしまいます。

なので、僕は自分自身が信頼するミュージシャンとしか演らないんですが、こういうフェスティバル等のイベントでは振り付け作品も少なくなく、その時の流れによって色んな変化をするゴリゴリのジャズミュージシャンというよりも、アレンジ通りにキチッと演奏が出来るスタジオミュージシャンの方が重宝されるんですよね。

そういう面では、もの凄くやりづらい筈なのに、美しい音色を奏でてたDIANNE!流石でした。

JIMMYもそうでしたが、本当に凄い人々は、そういう面を飲み込んだ上で、素晴らしさをシッカリ伝えられるんですよね。

また、派手な事や凄そうに見える事は一切やらず、サラッとやっても視線は釘付けになってしまいます。

もう、異次元です。

本当に心地よくて、楽しくて、幸せな気持ちになり、僕の理想です。

僕なんて、まだまだヒヨッコです。

あと、印象的で感動的だったのは、終演後にDIANNEを尋ねて加藤先生が楽屋に行った時、DIANNEが涙を流して喜んでた事です。

実は、加藤先生は、律儀な人で、JIMMYに義理立てをしてか、JIMMYからの紹介が無い限り、どんなビッグネームが『Mr.KATOに会いたい!』と言って来ても誰とも会わず、過去にDIANNEも面会を断られたんです。

そんな加藤先生がDIANNEのパフォーマンスに感動して自ら会いに来たものですから凄く嬉しかったみたいです。

そうなんです。

加藤先生は、アメリカのタップマスター達の間では、皆が尊敬するJIMMYを4度も来日させた超大物なんですよ。

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