[Taka-talk]swingという言葉の意味
ジャズにおいて、よく耳にする{swing}という言葉があると思いますが、この{swing}という言葉には、大きく分けて三つの異なる意味がありまして、その違いを知らないと、意味が噛み合わず「???」となってしまうと思うので、書く事に致しました。
①ジャズ演奏において、4ビートで演奏する事を表す言葉として。
②ジャズのリズムの{ノリ}や{躍動感}を表す言葉として。
③ジャズの演奏スタイルを表す言葉として。
まず、①は、演奏する際「この曲のAメロはlatin、ブリッヂ(サビ)はswingで!」という感じに打ち合わせしたりするんですが、この時のswingとは、4ビートで演奏する事を表します。
②は、「○○(人の名前)って、凄くスイングするよね!」という風に言いますが、この時の{スイングする}は、{ノリ}や{躍動感}を表す言葉であり、必ずしも4ビートとは限りません。
③は、1940年頃に主流だった演奏スタイルを表す言葉ですが、この演奏スタイルは、ビ・バップに代表されるモダンジャズが生まれる前のスタイルでして、演奏者が主役になったモダンジャズに対して、踊ったり歌ったりさせる為のダンスミュージック…今で言うクラブミュージックやカラオケの様な感じ?だと認識しております。
…が、違ってたらご指南下さい。
ちなみに、僕のタップスタイルはジャズタップであり、演奏スタイルはビ・バップ(モダンジャズ)なので、スイングジャズに関してはあまり詳しくないんです。
ともかく、③は演奏スタイルの区分けとしての言葉ですが、特徴として、モダンジャズがソロ、デュオ、トリオ、カルテット、クインテット位までの小編成のコンボに対して、10名から20名位の大所帯で演奏される事が多い為、各演奏者の即興性や自由性は低く、その演奏に飽き足らないミュージシャン達が、スイングジャズの演奏の仕事を終えた後、夜な夜なクラブに集まり即興演奏を繰り広げられてたのがビ・バップの始まりであると言われております。
スイングジャズバンドのコンポーザーとして、デューク・エリントン、カウント・ベイシー 、ベニー・グッドマン、アーティー・ショウ、トミー・ドーシー 、グレン・ミラー等々が有名で、現在も彼らの演奏スタイルに魅力を感じ、演奏されてるミュージシャンも沢山いらっしゃいます。
尚、年末の東京WSや1月の大阪WS(前半)でテーマにするスイング物とは、①の意味で、ビートについてレクチャーさせて頂きます。
簡単に纏めたつもりですが、やっぱり長文になりました。(笑)