Taka-Tone

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[Taka-talk]言葉が足りなかった様で… ※文才が無いので長文です。

少し前に「プロのタップダンサーになりたい!」という高校生に対して、僕がした{アドバイス}について書きました。

その文章を読んで、「プロのタップダンサーを目指しても食べて行けない!」と言ってる様に感じた方が居て、少し言葉が足りなかったかな?と思い、付け足す事にしました。※尚、ここで書くタップダンサーとは、{タップを踊りパフォーマンスする事で収入を得てる人の事}と定義します。

その文章では、「{パフォーマンスする事で収入を得るタップダンサー}だけで食べて行くのはとても難しく、プロと言えど、殆どのタップダンサーは、タップを教える事を含め、ダンサー以外の仕事をやって行かなくては難しいという事を知った上で、目指して下さい!…そして、パフォーマンスする事と教える事は別物であるという事も知っておくと良いでしょう!」という内容でした。

実際に、タップダンサー以外の仕事は全くせず、それだけで食べて行けてる人も居ないワケではありませんし、やり方次第では、そういう生活も不可能ではないとも思います。

また、「タップダンサーは、タップでしか仕事をすべきじゃない!」とお考えになる方もいらっしゃると思うので、そういう方は、{タップダンサーの仕事だけ}という縛りじゃなく、ダンサー(踊り手)、教え(先生)、振付師、ショウの制作(プロデューサー)、ショウの演出(ディレクター)という感じに範囲を広げれば、タップで食べて行ける可能性はグ~ンと広がると思います。

タップに関わるモノでも、其々で仕事内容は異なりますから、其々に関する知識や技術が必要不可欠なのは言うまでもありません。

僕の本職は、タップダンサーなので、教える事は本職ではなく、教える事を生業にしてる先生方の方法論を見聞きする中で、専門家はやっぱり違うなぁ…と感心してるこの頃です。

何が違うのか?と言うと、タップを教わりに来る方々は、受講される方によって求めるモノが異なり、その全ての方々に対応して教えられる事です。

ちなみに、受講される方々によって、求めるモノがどう違うのか?は、下記の様な感じです。

①どんなに辛くしんどくても、上達や進歩の為に技術や知識を学びたい!とお考えの方

②今よりも少し上達したいから、多少の辛さやしんどさは耐えられるけど、ストレスの貯まるものは嫌だ!とお考えの方

③上達もしたいけど、辛くしんどいのは嫌だし、楽しくないのは嫌だから、自分のペースでやりたい!とお考えの方

④上達する事よりも、仲間と和気あいあいと楽しみたい!とお考えの方

⑤健康維持や運動不足解消の為だから、沢山汗をかきたい!とお考えの方

⑥タップには全く興味がないんだけど、ミュージカルやお芝居に出る為に、やっとかなくてはいけない!とお考えの方

僕の場合、①~③までなら何とか対応出来るんですが、④~⑥の方々に対しては、どうやって教えれば良いのか分かりませんが、本職の先生方は全てに対応してるワケですから、凄い!と思います。

また、コレオグラファーに関しても、僕はソロやデュオ…せいぜい出来ても4~5名までのチームダンスの振付までで、大人数で踊るアンサンブルは、どうやって作れば良いのかアイデアが浮かばない。

更に、プロデューサーやディレクターに関しては、未知の世界です。(笑)

といった感じで、タップダンスに関する職種には色んなモノがあり、異なるというワケです。

僕はタップダンサーとしてはスペシャリストですが、他の事はまだまだ知らない事ばかりで試行錯誤しながらやってみてる段階です。

あと、僕の本職はタップダンサーと書きましたが、不安定なタップダンサーとしての収入だけでは心許ないし、怪我や故障でタップの仕事が出来ない事もあるので、保険の意味もあって、月のうち数日間は、タップ以外の仕事もしてます。

例えば、東証一部上場企業の部長職の月給を遥かに上回る月もあれば、無収入の月もありますからね。

「タップ以外に別の仕事もしてるんだったら、プロのタップダンサーじゃない!」と仰る方も居るかもしれませんが、僕は、誇りと責任を持って取り組み、披露出来る力を持った人がプロだと思いますから、プロを名乗ってます。

逆に、質も実も誇りや責任を持ってなくても、その事だけで生活してる人がプロであり、それ以外の人がプロではないとすれば、 僕は、プロではないし、プロにこだわる必要も無いんです。

何が言いたいのか?と言うと、タップダンサーだけで食べて行くのは大変だし、危うさもあるので、保険の様なモノは持っておいた方が良いと思う!という事です。

ちなみに、僕も数年前までは、タップダンサーだけで生活してたんですが、体調を崩し、受けてた仕事をキャンセルしてしまったのをきっかけに、全くオファーが来なくなったのをきっかけに、他の仕事もする様になりました。

尤も、家を立てられる程の稼ぎや貯蓄があれば、少し位オファーが来なくても耐えられるんでしょうが、僕には無かった。

現在は、それなりに稼ぎは戻って来ましたが、いつ何どき何があるか分かりませんから、保険は大切なんです。

だから、これからプロのタップダンサーを目指す方には、「タップだけで食べて行けなきゃプロじゃないから、他の仕事はしない!」ではなく、「プロとして活動する時に、責任と誇りを持てれば良いんだから、他に仕事をしててもプロ!」と考えれば良いと思います。

尤も、その場合、最優先事項はタップであるべきで、例えば「バイトに時間を取られて、練習する時間、勉強する時間が無くなってしまう…」というのは論外であり、{タップを探究して行く為に働く}じゃないと無意味ですけどね。

他の仕事をする事は、恥ずかしい事でも何でも無いんです。

さぁ、頑張って行きましょう!

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