[Taka-Talk]振り付けとは何ぞや?
僕は日頃から、タップダンスについて、色々とご質問を受けますが、6月7日に振り付けモノのワークショップを開催する事もあって、そのご質問の中から、{振り付けとは何ぞや?}という事を書きたいと思います。
まず、振り付けの定義をお話ししますと、{音楽やテーマに添って、ステップや動きを作る事}です。
そのまんまじゃないか!とお感じになる方もいらっしゃると思いますが、僕が色々観て来た中で、プログラム等に{振り付け○○}と書かれてるのに「それは振り付けじゃないよ!」と思うモノも実は少なくないんです。
では、どういモノが振り付けではないのか?と言うと、音楽やテーマに添って作られたステップではなく、シムシャムやBSコーラスやエクササイズタイムステップの様な既製のステップに見られる様な、一纏まりになったステップを当て嵌めただけのモノの事でして、それは{振り付け}ではなく、{ピース}と言うんです。
分かり易く言うと、曲が変わろうが、流れが変わろうが関係なく、同じピースを当て嵌めたり、羅列するだけでは、振り付けとは言えないんです。
ちなみに、タップダンス教室で教わる場合は、振り付けではなく、ピースである事が多いんですが、それは色んなステップを学び、知識や技術として修得する為に必要不可欠な事なので、それを否定してるワケではありませんよ。
また、極めて稀ですが、普段のクラスでも{ピース}ではなく、{振り付け}を題材にして教えてらっしゃる先生方もいらっしゃいます。
尤も、そういう先生方は、先生であると同時に、プロのダンサーである事が多いとも思いますけどね。
あと、マスター達をはじめ、第三者の作ったピースを並べて一つの演目を仕上げる場合も{振り付け}ではなく、{構成}や{アレンジ}や{レイアウト}という事になります。
また、振り付けはあくまでも{指針}でしかなく、踊る人は、その振り付けをどう解釈してどういう表現にするのか?という事が大切になります。
例えば、先日のSTEPPIN’ JAZZライブで宇川彩子と振り付けでも踊りましたが、同じ振り付けでも、宇川と僕が全く同じ表現をしてたか?というとそうではなく、ソロダンサーの場合は、それぞれの表現で踊ります。
あっ!ちなみに、アンサンブルやユニゾン等では、振り付け師や演出家の要望で個々の特徴を出さず、みんなで全く同じ表現を求められるモノもありますから、お間違えなく!
ご理解頂けましたか?