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[Taka-Talk]クラシックバレエの発表会でタップ

このコラムに、時々登場してますが、石川県の金沢市を中心に、北陸3県でタップを教えてる僕の彼女から、1月上旬に「横倉先生のスタジオが20周年で、その発表会でタップを踊って貰えないか?ってお話があったんだけど、振り付けしてくれる?」という話がありました。

横倉先生は、東京バレエ団に在籍してた素晴らしいバレエダンサーで、20年前から石川県下の数ヶ所でバレエを教えてらっしゃいまして、僕の彼女は月曜と木曜の週二回のペースで通っており、僕も何度か受講させて頂いた事があるんです。

振り付けをするにあたって、どういう主旨のモノで、どういった内容のモノを作れば良いのか?という事を確認する必要があり、聞いてみると、下記の様な答えが返って来ました。

①タップは一曲。(つまり僕のソロは無し)
②タップ歴2年半の横倉先生の娘さん(佳生ちゃん)が一緒に踊る。
③踊るのは5名(僕も含む)。
④マイクは無し。
⑤曲選びは僕に任せる。
⑥会場は1700名のキャパの大きいホール

金沢に関しては、これまでにも、事あるごとに振り付けをし、アンサンブルの中の一人として僕自身が出る事もそんなに珍しいワケではないので、それは問題ないんですが、マイクが無い状況は過去に記憶にない上1700名の収容の大きいホールでどうすればタップの良さが伝えられるか?、おまけに、経験が浅く、技量の分からない佳生ちゃんも一緒に踊る事を考慮した振り付け・・・出来るのか?

ともかく、僕に出来る限りの事はやってあげたかったので、引き受けたんですが、佳生ちゃんの技量を確認する意味もあって、ちょっと無理だろうな?と思いながらも、2月上旬に1コーラスだけですが、振り付けをした動画を送りました。

正直、彼女から「こんなの出来るワケないじゃない!」って怒りの電話が来ると思ってたら「良いと思う。佳生ちゃんには丁度良いんじゃないかな?」っていう答え。

いやいや、そんな筈はないだろう!

実は、この振り付けは、最初の1コーラスだけですが、東京都や大阪市や宝塚市でのワークショップ、そして、先週の新発田でのプライベートレッスンでテーマとして取り上げたので、どの位難しいのか分かる方々もいらっしゃると思いますが、僕自身、結構気に入ってて、その振り付けが、タップ歴2年半の人に丁度良いとは思えなかったんですよね。

出来てるか否か?の捉え方は人それぞれなんですが、タップを20年近く教えてる僕の彼女が、全く出来てもない人を見て「丁度良い。」という筈もなく、僕が実際に金沢に振り付けに行く6月までに、4コーラスまで振り付けをした動画を送りました。

6月になって、やっと佳生ちゃんの踊る姿を確認する事が出来たんですが、確かに無理ではない・・・というか、2年半とは考えられない位、結構カタチになってる!

クラシックバレエのダンサーがタップをやった場合になってしまう事に、ポアント(爪先を伸ばす)し過ぎてしまったり、膝を伸ばし過ぎてしまい固い動きになるという事があるんですが、佳生ちゃんは、コンテンポラリーも踊れるので、良い意味での{曖昧で自然な動き}が出来るんですよね。

勿論、2年半しかタップ経験の無い佳生ちゃんに、マトモな音を出せる筈もないんですが、この振りは5名で踊るアンサンブルであり、マイクで音を取るワケでもないので、{見える音}つまり動きで音を表現出来れば良いワケなんですよ。

とは言え、佳生ちゃんにとっては初のタップのパフォーマンスだし、僕の彼女を含め、彼女のアシスタントの岸さん、タップ歴3年半の喜内君はプロのタップダンサーではないので、アドバイスと修正の連続、僕自身もマイクの無い事を考慮した振り付けは楽ではなかったし、みんな苦労してましたよ。(笑)

それはともかく、無事に終わり、横倉先生も凄く喜んで下さったので、オッケーかな?と思います。

僕らの出番は、三部構成の二部の一曲目だったので、出番を終えると客席で観てましたが、レベルが高かったですよ。

ちなみに、横倉先生は、未就学児童から大人までの多くの生徒さんに教えてらっしゃるんですが、タップ界の発展を考えると「僕は子供に教えられない!」なんて言ってないで、子供にキチンと教えられる様に勉強する事も大切だな!と感じましたよ。

近々、子供に教えてる先生のクラスを見学に行ってみようと思います。

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