[Taka-Talk]ナカナカ難しい
このコラムで何度か書いてるので、ご存知の方々もいらっしゃいますが、僕がレギュラークラスを持つ様になって半年が過ぎました。
大勢の生徒さんに教えてらっしゃる先生方には、鼻で笑われるかもしれませんが、僕のクラスを受講して下さってる5名の方々は、よほどの事が無い限り、毎回受講して下さり、少し先生っぽくなって来たかなぁ?と感じてます。(笑)
しかしながら、僕はそのレギュラークラスの時間を除けば、現役のタップダンサーであり、おまけに振り付けを依頼されたりもするので、ナカナカ余裕がなくて、月一の筈の東京でのワークショップもナカナカ出来てなく、更にアマチュアミュージシャンを対象にしたジャズクリニックに関しては、もう一年以上出来てません。
つい先日、そのアマチュアミュージシャン達から「今度はいつやって貰えますか?」と質問がありましたが、何をテーマにするのか?を考え、準備しないといけないので、正直ナカナカ難しいんですよね。
そこで、このコラムで少しアドバイスをしておきます。
全員ではありませんが、皆さんの多くは、ジャズという音楽に向き合う時に、ついついテクニカルな面に目が向きがちですが、それが原因でドライヴ感に欠けてしまう傾向にあります。
良く「スイングする。(または、スイングしない。)」という表現をしますが、スイングする為には、軽快な演奏、メローな演奏共に、ビートに対して常にアヘッドを意識する必要があります。
ルバートという演奏方法があるのはご存知の通りですが、インテンポで演奏してる時に、スイングしてなければ、ルバートも生きないのは分かりますよね?
それから、もしかすると「凭れる様に演奏すれば、ジャズっぽく聴こえる!」とお考えなのかもしれませんが、それはスイング出来てる人がリズムをずらして行く演奏技術の一つであり、スイング出来てなくて凭れる様な表現は{遅れてる}だけです。
例えば、ソニー・ロリンズの演奏の様に、一聴すると凭れる様に聴こえる演奏もありますが、あれは凭れてるのではなく、リズムをゆったりと大きく捉えてるのであって、実は常にアヘッドに意識を持ってるスインギーでドライヴ感溢れる演奏なんですよ。
勿論、セロニアス・モンクもまた然りなのは言うまでもありません。
何となく雰囲気だけで聴くのではなく、どうなってるのか?という観察力を持ってシッカリと聴いてみて下さい。
あと、スタジオに籠って練習するだけではなく、もっと数多くの生演奏を聴きに行く様にして下さい。
良いと感じたモノからは刺激を受けるし、悪いと感じたモノは反面教師になりますからね。