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[Taka-Talk]ジャズを演奏するという事、踊るという事

このコラムを読んで下さってる方々はご存知の通り、僕は《タップでジャズを演奏しながら踊る》という表現方法を使うジャズタップダンサーですから、音がミュージシャンとのコミュニケーションツールである事は言うまでもなく、その際のジャズに関する知識は必要不可欠なモノです。

先日のコラムにも書きましたが、インプロでジャズ演奏をしながら踊るジャズタップに限らず、タップダンサーは生演奏にしても、CD等の音源を使う場合にしても、ジャズ演奏で踊る機会も多く、その場合はタップに関する知識や技術は勿論、ジャズに関する知識がある事も大切なんです。

近年は、《ジャズで踊れればカッコイい!》みたいな風潮があるみたいで、ロクに学びもしないで雰囲気やイメージだけで踊ってる為に、自分自身が踊る曲のメロディーや構成はおろか、ビートさえ曖昧になってしまってる方も少なくありません。

時々、『Takaさんの様にジャズで踊りたい人ばかりじゃないし、ジャズじゃなくても、タップを楽しむというのもアリじゃないですか!?』と言われる方が居らっしゃいますが、勿論それはそれでアリだと思います。

ジャズで踊らないのであれば、ジャズに関する知識は不必要なのかもしれないし、僕がとやかく言う事でも、言ってるつもりもありませんが、ジャズで踊るのであれば、ジャズも学ぶべきだという事です。

また、劇場でのショウ、ライブハウスでのパフォーマンス、そしてジャムセッションに至るまで、タップダンサーはジャズで踊る機会が沢山あるワケで、大のジャズファンであり、ジャズタップダンサーの僕としては、もっとキチンとジャズの知識を学んで頂き、より深くジャズの、そしてタップの、更にジャズタップの魅力を感じて頂きたいんですよね。

それはタップダンサーに限らず、タップダンサーと共演しジャズで演奏しようとするミュージシャンに対しても同様に言える事です。

ミュージシャンの中には『ジャズスタンダードを演奏すれば、ジャズミュージシャンじゃなくてもジャズ演奏になってる!』と考えてる方もいらっしゃるみたいですが、ジャズというのは、どんな曲を演奏するか?ではなく、あくまでも演奏方法なので、ジャズセオリーに基づいた演奏になってなければ、ジャズ演奏にはならないんです。

ちなみに、ジャズは即興性の高い音楽である事から、ルールや決まりが無い様に感じてるかもしれませんが、それは違います。

また、それとは逆に、ロックやポップスやシャンソンや演歌等それぞれのジャンルで作曲された曲でも、演奏方法がジャズであれば、ジャズ演奏になるんです。

例えば、瀧簾太郎さん作曲の中学唱歌《荒城の月》、灰田有紀彦さん作曲の昭和歌謡《鈴懸の径》、秋川雅史さんが歌い一世風靡した《千の風になって》は僕自身のレパートリーであり、当然ジャズ演奏をしますからね。

タップやジャズに限らず、何かを表現するという事は、それぞれの知識やルールを学ぶ事が大切なんですよ。

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