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[Taka-Talk]タップシューズの選択肢について その3

今回は《グレード面》について書きます。

僕らが生活してるこの世の中には、全てじゃないにしても、多くのモノに価格や価値というモノが存在し、タップシューズも同様で、安価なモノから高価なモノまで色々で、当然高価なモノは高いだけの価値や意味があるし、安価なモノはそれなりです。

また、その種類もオックスフォード、ハイヒール、ブーツ、セパレート、スニーカーと色々あります。

とは言っても、僕はオックスフォードタイプの一種だけしか持ってませんが・・・あっ!そう言えば、振付用のハイヒールタイプも一足だけ持ってます。※これは振付用でステージで履いて踊る事はありませんよ。(笑)

価値や種類が色々だという事は話しましたが、必ずしも高価なモノじゃないとダメだとも思いません。

というのは、これからタップを始めようと思ってる未経験の方や、初心者の方が高価なシューズを買っても、その価値やクオリティの高さが分からず、《宝の持ち腐れ》になってしまっては勿体無いですからね。

ちなみに僕は、約30年近くタップを続けて来た中で、色んなグレードのシューズを履いて来ましたが、始めた頃に住んでた高知では、タップシューズを入手する事も難しく、また入手出来るモノも限られてて、合成皮革の安価なモノを使ってましたが、入手出来た事が嬉しくて毎日磨いて、大切にしてましたし、今も実家に大切に保管してますよ。※尤も、プロとして活動してる今は、サウンドや履き心地という点から、そのシューズは使いませんけどね。

タップに限らないと思いますが、追求していく中で、より良いモノを使いたいという欲が出て来るのは必然で、前回のコラムでも書きましたが、僕もご他聞にもれず、徐々にシューズのグレードを上げ、その都度大切にして来ましたし、更に自分の好みのサウンドを出せる様に色々工夫して手を加えて来て、現在は、CAPEZIO社のK360というシューズにMASTER TAPSというタップスを取り付けたモノを愛用してて、その仕様はかなりコダワリを持ってて超マニアックだと言えると思いますし、今後もより良いモノに巡り会えれば、その都度、色々と手を加えて行くつもりです。(ちなみに下記の写真は18年前から愛用してるシューズです)

先ほど、タップを始めて以来、色んなシューズを履いて来て、今はK360を愛用してると書きましたが、一昔前(25年位前なので四半世紀前ですね)は、K360の取扱いをしてるお店も、使ってる人も凄く少なかったんですが、近年は僕の取引先でもあるパピヨンや、ベイスメント等での取扱いがあって、比較的簡単に入手出来る様になりました。

上京したばかりの頃に行った某有名デパートの高〇屋店の銀座店で5万円位の値札が付いてて『こんな高いタップシューズもあるんだなぁ!』と思ったのを記憶してたんですが、タップインに通い始めた時、加藤先生をはじめ、先輩の生徒さんの多くがK360を履いてるのん見て『うわーっ!このスタジオの人はみんなお金持ちなんだなぁ!』と思ったのを記憶してます。

でも実は、その頃K360の取扱いをしてる藤門商事という輸入モノのダンス・バレエ用品を扱ってる商社が大塚にあって(今もあるのかな?)2万円足らずの値段で入手出来ました。

それからはずっとK360を愛用してます。

僕の記憶が確かなら、K360があまりにも売れるので、藤門商事が大幅に値上げを敢行したのをキッカケに、パピヨンで購入する様になったと記憶してます。

僕の取引先はパピヨンですが、15年位前からはベイスメント(今は東中野にありますが、当時は秋葉原にありました)でも購入出来る様になり、日本国内での入手が簡単になりましたね。

ちなみに、20年位前からは、日本でしか購入してないので、今はどうなのか分かりませんが、実は、10年位前にニューヨークのカペヂオ直営店でK360を購入しようとした時にはブラジル製しか置いてなかったんですよ。
※一足買ったんですけど、クオリティが低くて、練習用にしか使ってません。

勿論、ジミースライドやグレゴリーハインズといったマスター達のプロ向けの特注品に関しては、アメリカ製でしたけどね。

とは言え、日本でも一時(数ヶ月間)ブラジル製しか入って来ない時がありましたが、品質的に雑なのを知ってたので、パピヨンに『ブラジル製はクオリティが低いから、買えません。アメリカ製を入れて下さい。』と頼んでからは常にアメリカ製が入って来る様になったんですよ。

今はニューヨークでもアメリカ製が入手出来るのかもしれませんけどね。

どうなんでしょう?

ほとんど、K360についての話しかしてませんが、他にも高品質で高価なシューズがありますよ。

好みという点で僕は他のシューズは使ってませんが、それぞれに良さがあり、Leo’sじゃないとダメとかBen&Millerじゃないとダメっていう方もいますし、女性でオックスフォードタイプじゃなくてハイヒールタイプの方が好きという方々もいますからご自分の好みで選べば良いと思います。

ちょっと乱暴な言い方をすると『タップシューズを大切に出来ないんだったら、高価なシューズを使う資格はない!安価なモノにしておきなさい!一生懸命作ってる職人さんにも、シューズに対しても失礼だよ!』と言いたいし、初心者の方々には『まずは安価なモノから使い始めて、必要に応じて徐々にグレードアップして行った方が良いですよ。そうした方がグレードの高いシューズの価値が分かるし、価値が分かれば大切に出来ますからね。価値が分からず使ってても《宝の持ち腐れ》になるだけです。』と言いたいです。

とにかく、ご自分に合ったシューズを選んで大切に使って欲しいモノです。

次回は《お手入れ方法》について書こうと思います。

お楽しみに!

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