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[Taka-Talk]タップシューズの選択肢について その1

先日、WSツアーをやって、参加して下さった方々の一生懸命に学ぼうとしてくれる姿勢に、タップ界の明るい未来を感じ、心強く嬉しく思いました。

ただ、今回に限らず、これまで、全国各地を廻って来た中でちょっと気になってる事があります。

それは、ご自分の足や用途に合ってないタップシューズを履いてる方がとても多い事でした。

ご自分に合うシューズというのは、《サイズ面》《仕様(加工)面》《グレード面》といった色んな面で選択肢がありますが、サイズが合ってなかったり、仕様がその方に合ってなかったりで、『ありゃりゃ・・・(泣)』って思う事も少なくありません。

そこで、今回から数回に渡って、タップシューズの選択方法について、僕のタップシューズの取引先であるパピヨンさんのご協力の元、タップシューズのチョイス方法をお伝えします。

先ず《サイズ面》とは、読んで字の如く足のサイズとシューズのサイズが合ってるか?否か?という事です。

次に《仕様(加工)面》ですが、何も加工しない【ノーマル】に対し、『ソール(靴底)やヒールブロック(踵の底)にエクストラレザーを張り付ける』=【Build-up ビルドアップ】や、『TAPSとソール(靴底)やヒールブロックの間にアルミ板を張り付けて反響させる』『逆に反響させない為のラバー(ゴム板)を張り付ける』『タップスをあえて緩めて取り付けてカチャカチャした音を出す』=【Fix フィックス】といった加工方法の事で、共に音量や音質を調節する為に手を加える事です。

そして《Grade グレード面》は、安価な物から高価な物まで数々ある、シューズ自体の品質の事です。

ちゃんと、ご自分のサイズに合ったシューズを履いてる方もいらっしゃいますが、ハーフサイズからワンサイズ位大きいシューズを履いてる方がいらっしゃると感じる事も多々あるんです。

それはフィッティング方法をご存知ないからだと思います。

タップシューズには、グレード面で、5千円弱の安価なモノから、タップスの取り付けを含めて4万円を超える高価なモノまで色々あり、また、どのグレードのシューズをチョイスするかによって異なります。

とはいえ、先ず、足に合ったサイズをチョイスする事が重要です。

そこで今回のコラムでは、《サイズ面》つまり、フィッティング方法についてご説明します。

①先ず、ご自分が普段スニーカー等で履いてるサイズから履いてみます。
(そうすると、きっと思いの外サイズが大きいと感じると思いますが、それはスニーカーでは、窮屈に感じたくないという心理から、比較的大きいサイズをチョイスしてる事が多いからです。※大きいと感じない場合はハーフサイズ大きいシューズを履いてみましょう!)

②次にシューズの先端まで足を滑らせ、指先がシューズの先端に触れてる事を確認します。

③そこで、シューズの踵部分とご自分の踵にどの位のスペースがあるのかを確認します。

④例えば、シューズと踵部分に約1センチ位のスペースがある場合はハーフサイズ小さいシューズを履いてみましょう!
(1センチ以上のスペースがある場合は1サイズ小さいシューズを履いてみましょう!※勿論、履いてみて指先が曲がってしまう様でしたら、そのサイズは小さいという事になります)

⑤次にシューズの踵部分に足を滑らせて踵をシューズと密着させます。

⑥シューズの中で指先を上げ、ご自分の一番長い指(親指または中指)がタップシューズのどの部分に当たってるのかを確認します。(この時、シューズの先端を押して潰さない事!※ご自分が購入するまでは、お店の商品ですからね)

⑦この時、上げた指が先端から見て5ミリ以下だったらそのシューズはご自分の足丈に合ってると言えるでしょう。(5ミリ以上の場合は、もうハーフサイズ小さいシューズを履いてみましょう!)

尚、左右の足のサイズが大きく異なる方もいらっしゃいます。

その場合、どういうグレードのシューズを履くかにもよりますが、本革製のシューズでしたらストレッチャーにかけて伸ばすという方法があります。

ただ、文字通り、革を伸ばしてしまうわけですから、僕はあまりお薦め出来ません。

その場合、CAPEZIOのK360という、高価な上に、入荷するまでに数ヶ月間待たなくてはならないプロ向けのシューズがあり、左右別々のサイズでのオーダーも出来ますので、そのシューズを購入するのも一つの方法ではありますが、左右の足のサイズが異なる方は別ですが、僕は基本的には初心者の方々に、K360を薦める事はありません。

というのは、どの位続けられるのかも分からない初心者の方々には、その価値が分かるとは思えないし、僕自身、最初は初心者向けの安価なシューズを履いて、徐々にグレードアップさせた事によって、CAPEZIOのK360というスペシャルシューズの有り難みを感じ、大切に出来るわけですからね。

また、K360は、足丈だけでなく、A幅からEEE幅までの7種類の幅をチョイス出来るプロ向けのスペシャルシューズもありますから、グレードアップを考える方々にはお薦めです。

その場合は、先ずご自分のサイズより、やや幅広のサイズのシューズを履いて、ご自分の足幅に合ったシューズを選びましょう!
その時の選ぶ目安はシューズの中で指が遊ばない事、折れ曲がらない事です。
(このシューズは基本的には、プロ向けのオーダーメイドの高価なシューズなので、通常お店ではD幅からEE幅までの在庫しかありません。)

最後に、写真では良く分からないかもしれませんが、一応ご説明しておきます。

《写真1 BAD! 大きいシューズ (踵余り)》は、シューズの中で足を前に滑らせて、爪先がシューズの先端に触れた状態で、踵部分に1センチ弱の空間がありますので、シューズが大き過ぎてNGです。

《写真2 JUST FIT!》は、写真1の時と同様に足を前に滑らせて爪先がシューズの先端に触れてる状態ですが、踵部分に空間が無いのでジャストフィットと言えます。

《写真3 BAD! 大きいシューズ (爪先余り)》は、写真1とは逆にシューズの中で足を踵部分に付けた状態で、指先を上げた時、シューズの先端から1センチ以上の空間があり、大き過ぎてNGです。

《写真4 JUST FIT!》写真3の時と同様に、シューズの中で足を踵部分に付けた状態で、指先を上げた状態ですが、シューズの先端から約2ミリの所に指先があり、ジャストフィットと言えます。

以上を踏まえてご自分の足に合ったサイズ選びをして下さい。

※ご協力下さったパピヨンの山田さん、ありがとうございました。

次回以降は《仕様(加工)面》《グレード面》《メンテナンス》等についてお話しします。

お楽しみに!

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