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[Taka-Talk]タップシューズとフロアについて その2

前回のタップシューズのお話しに続き、今回はタップスにスポットを当ててお話しします。

前回、タップシューズには色々なタイプがあり、メーカーや品番によって、全く異なると、お話しさせて戴きましたが、タップスも、色んなタイプがあります。材質、形状、造り、大きさに違いがあり、また、取り付け方法によっても、音色や音量が異なってきます。
ただ、数多くあるタップスの中から好みのモノを選び、使い別けられるのは、タップシューズ購入時に、シューズにタップスが取り付けられてない場合に限定されますのでお間違えなく。
何故か日本では、タップチップと呼ぶ方が多いんですが、正確にはタップスと言います。
という訳で、タップスの説明です。
先ず、材質ですが、基本的には、アルミとスチールの合金ですが、配合比率によって、重さや音質が異なります。
次に、形状ですが、多い順に、おにぎり形、左右非対象なハート形、対象なハート形、U字形(馬蹄形)があります。
次に、造りですが、シングルタイプ、ダブルタイプがあり、製造メーカーによって名称が異なりますが、数が多いので、あえて商品名は書きません。
一般的にはシングルタイプが主流で、単音なのに対して、ダブルタイプはちょっと珍しく、タップスの内側にタップスが重なる様に取り付けられてる為、フロアに触れた時にタップスとフロアが発する音と、外側のタップスと内側のタップスが発する音が同時に出るので、シングルタイプの、タッタッという音に対して、カチャカチャという音がします。
イメージ的には、アイルランドやトルコミュージックで楽器として使われてる、スプーンカスタネット(トルコではカシュクと呼ばれてる)のタップ版と言った感じです。
次に、大きさですが、基本的にはシューズの大きさに合わせて選びますが、同じ種類のタップスでも、その大きさで、音色が若干異なりますので、あえて、小さ目のタップスを取り付ける場合もあります。
最後に、取り付け方法ですが、ソールやヒールにエクストラレザーを貼付けて、厚底靴の様にするビルドアップや、トウの部分に斜めにエクストラレザーを貼り付けて、シューズの傾斜角度を変えたり、ヒールを削ってヒール傾斜角度を変えたり、タップスの裏側に、アルミや、カーボンファイバーや、硬質のゴムを、入れて音質や音量を変えたり、様々な方法があります。
また、そういったシューズを販売してるメーカーは少ないんですが、最も有名なのが、僕も愛用してるカペヂオ社のK360で、他に日本では販売されてないんですが、ミラー&ベン社のタップシューズも人気があります。
僕の友人の松本晋一さんや、藤林真理さんはお持ちで、タップスの取り付けは僕がやりました。
僕は、今、K360だけしか持ってないんですが、松本晋一さんは、色んなシューズを持ってて、日本人の靴職人さんが作ってるシューズ(確かTap Martという名前だったと思います)も良さそうなので、僕も近い内に作って貰おうかな!と思ってます。
つまり、加工が必要なシューズが最高だという訳じゃなく、自分の好みに合ったシューズ選びが大切だという事です。
僕は今、K360がお気に入りですけどね。
ただ、加工が必要なシューズは、シューズ自体のクオリティーは高いんですが、比例して価格も高いので、クオリティーの違いを知るという意味でも、クオリティーの高くないシューズを使ってた経験があった方が良い様な気もします。
その方が、高価なシューズを手に入れた時の喜びや、有り難みを感じられ、大切に出来ると思いますからね。
あくまでも、僕個人の考えですが、金銭的に余裕がある方でも、そうした方が良いと思います。
僕の師匠、JIMMYは沢山シューズを持ってましたが、彼は新しいモノから、古いモノまで、全てを大切にしてまして、古いモノでは、40年物のシューズも持ち歩いてました。
タップシューズを大切にする事が、タップを大切にするという事にも繋がりますからね。
ただ、彼はあまり古いモノは、ステージでは履いてなく、近年、彼がステージで履いてたシューズは僕が作ったモノでしたけどね。
タップダンスを楽しみ、タップシューズやタップス選びも楽しんでみてはいかがでしょうか?

次回は、タップフロアについてお話しします。お楽しみに!

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