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[Taka-Talk]タップシューズについて②

先日、お伝えさせて頂いた通り、続編を書きます。

前回は、{種類}について書きましたが、今回は、①の文章の終わりで触れさせて頂き、予告させて頂いた通り、カスタムメイドシューズを購入される時の{注意点}について書かせて頂きます。

近年は色やデザインを選んで特注するカスタムメイドのシューズが流行ってまして、そういうシューズを特注した多くの方々から、「今までと同じサイズなのに違和感を感じます。高いシューズなので何とかして履きたいんですが、何か解決方法はありませんか?」といったご質問を頂く事が少なくありません。

大きい場合は、バラして釣り込みし直すという方法がありますが、これは大変な作業ですから、中敷きを敷いて誤魔化す事になると思いますが、これでは「無理して高価なシューズを買った意味がない!」と思ってしまいますよね?

また、小さい場合は、ストレッチャーで革自体を伸ばすしか方法がないんですが、伸ばした部分の革は当然ながら、薄く弱くなってしまいます。

高価なシューズなので、サイズが合わない時はショックを受けると思いますが、実はこれはたまにある事なんです。

「えっ?オーダーメイドって書いてた(言ってた)のに?」って思った方がいらっしゃいますね?

その気持ちは分かりますが、オーダーメイドと一言で言っても、パターンオーダーとフルオーダーがあって、カスタムメイドタップシューズの場合、パターンオーダーなんですよね。

そこで、パターンオーダーとフルオーダーの違いについて書きます。

まず、パターンオーダーは、大まかにサイズ別に作られたラスト(木型)の中から、長さと幅で近いモノを選んで作るので、フルオーダーに比べて、手間も掛からず短期間に、そして割安に仕上げられるというメリットがありますが、バッチリ足のサイズ合うとは限らないというデメリットもあります。

それに対して、フルオーダーは、指の長さ、土踏まずの高さ、踵の形、足のトラブルの有無等、細かく採寸し、世界でたった一つだけの個別のラストの作成→仮縫い→試着→微調整→本縫い→完成という段階で作られる為、バッチリ足に合ったモノが出来ますが、作成期間や手間も多く掛かるし、価格も超高額になってしまいます。

流石に、フルオーダーのタップシューズを履いてる方は多くなく、グレゴリー・ハインズ、サビオン・グローバー、旧くはサミー・デイヴィス・ジュニア等の大スター位しか居ないんじゃないでしょうか?

あっ!きっと、フレッド・アステアやジーン・ケリーもフルオーダーだったと思います。

あと、サミー・デイヴィス・ジュニアは、一般的な紐靴ではなく、スリッポンと呼ばれるタイプのタップシューズで、価格も超高額で、$5.000(50万円位)だった様ですよ。(笑)

えっ?僕ですか?

僕は、一般的なプロ仕様のシューズで、カペジオ社のK360(made in U.S.A.)のオックスフォード(ローヒール)でして、我が師匠であるジミー・スライドも60代まではフルオーダーのシューズを履いてましたが、70歳を越えた晩年は、僕がタップスの取り付け加工を施した一般的なK360を気に入って履いてくれてましたよ。

まぁ、それはともかく、特注のカスタムメイドタップシューズは、返品も交換も出来ないので、それをチョイスする場合は、足に合わないかもしれない・・・という覚悟はしておくべきかもしれませんね。

ちなみに、僕はそうなるのが嫌なので、今所有してるタップシューズ20足の内18足は黒のシューズでして、購入する際、同じサイズのシューズを数足履いてみて、その中で自分の足に1番合うと感じるモノを購入する事にしてますよ。

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