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[Taka-Talk]我が師匠JIMMY SLYDEへの想い その3

前回のJIMMY SLYDEへの想いの続きをお話しします。前回同様、HP開設のご挨拶と重複する所もあると思いますがご了承下さい。

というのは、Tap Rudiment(基本理論)は想像を超越するほど地味で、複雑なモノで、立つ事、歩く事からから始まり、ステップではなく、足の動かし方や使い方、音の感じ方、ビートの仕組み等、理論漬けで、その全てがう〜んナルホド!と納得させられるモノでした。
彼は、インプロバイズ(即興)で踊るジャズタップダンサーなので、理論というより、感性や感覚で踊ってるという印象がありましたから、レッスンは、想像してたモノとは全く違ったんですが、僕が弟子入りする前に言われた事も理解出来ました。
それは「僕は、タップを踊る上で、最も大切なモノがTap Rudimentだと考えてて、これは、タップダンサーならプロ、アマチュアを問わず理解すべき大切な知識だ。イベントで教える時は別にして、弟子として教えるんだったら、徹底的にRudimentから学んで欲しいんだ。それを根気よく学べるんだったら教えるよ。でも、続けて行けるかどうかは、一度やってみないとわからないから、一度、家に来なさい。」というモノでした。
確かに、僕は彼から教わる様になるまでは、ステップを沢山覚える事で上達するんだと思ってましたから、あまりに地味でしたから、正直、最初は、戸惑いましたし、こんな事をしてて、上達するのかな?と疑問さえ感じましたが、教そわるうちに、理解して身体を動かし、音を出す事の重要性を実感出来る様になりました。
大きな音を出したり、細かいステップを踏める事も表現の一つではあるけど、自分の表現したい音や動きを、人の心に伝える事が大切で、その為には、Rudimentを理解し、音や動きをコントロール出来る様になる事が大切だと知りました。
ただ、教えてくれてる時のJIMMYは、フレンドリーでも、ジェントリーでもなくて、凄く厳しく、恐かったですよ。
あまりにも『違う!そうじゃない!もう一度やってみろ!違う!』って言うから時々ムカついて、質問するフリして「JIMMY!」じゃなく「JIJII!(ジジイ)」と呼んで憂さ晴らしたりしましたよ。
まあ、彼は、日本語は全く分からないので問題なかったんですけどね。
そして、Jazz Tapを教わる様になったのは、弟子入りして2ヶ月が過ぎた頃でしたが、踊り方やステップを習うわけじゃなく、JIMMY FAMILYとして、ステージに立ち、踊りながらアドバイスを受けるというものでした。
そのアドバイスの一部を例に挙げると、僕が踊った曲や演奏を取り挙げて「この曲の構成(AABAやABAB等)がどうなってるのか考えなさい。」とか「ミュージシャンはどういうアプローチをしてきて、それに対してどう返したかったのか考えなさい。」とか「この曲のビート(4beatや8beat等)はどうなってて、どういう表現をしたいのか」等、どう表現するのか、踊るのかという事で音楽の知識や聞き別ける耳を持つ事が大切だというモノでした。
「Jazz Tapは、ミュージシャンの演奏と共に、個々の表現をするわけだから、誰にも、こうすべき!こうしなさい!という事は言えない。また、ステップ自体には、何の意味もなく、どう歌いどう踊るかが大切だ。ステップじやなく表現の幅を広げなさい。そして、Swingするとはどういう事なのか考えなさい。Jazz Tap Dancerは、ダンサーであるのと同時にミュージシャンでもあるんだから。」という事をいつも言ってました。
とにかく厳しく、又温かい人でした。

今回は、ここまで、次回も続きです。

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